油と脂質は、食事に関して重要な要素ですが、多くの人々がこれらの用語を混同しています。 今回は、油と脂質の違いについて説明し、健康における役割や体への影響、ダイエットへの効果について解説します。
では最初に簡単な結論から参りましょう。公式noteブログ
ダイエットと油と脂質の関係
ダイエットと油の関係性は、減量と増量の両方に影響を与えます。以下ではそれぞれについて説明します。
減量における油の関係性
-
カロリー摂取量の制御: 油は非常にカロリーが高いため、過剰に摂取すると減量の妨げになります。1グラムの油は約9キロカロリーに相当し、他の栄養素よりも高いです。そのため、減量を目指す際には油の摂取量を注意深く管理する必要があります。
-
飽和脂肪酸の制限: 飽和脂肪酸が多く含まれる動物性油や加工食品の摂取を減らし、代わりに不飽和脂肪酸を多く含む植物性油を選択することが望ましいです。不飽和脂肪酸は心血管の健康に良い影響を与えます。
-
適度な摂取: 油は身体に必要な栄養素であり、完全に避けるべきではありません。ただし、適切な量を摂取することが重要です。油は食事に風味を与え、脂溶性ビタミンの吸収を助ける役割も担っています。
増量における油の関係性
-
カロリー摂取量の増加: 増量を目指す場合、摂取するカロリー量が摂取したエネルギー量よりも多い必要があります。油は高カロリーな食品の1つであり、増量のために必要なエネルギーを補給するのに役立ちます。
-
筋肉合成のサポート: 一部の油には、筋肉合成をサポートする役割がある不飽和脂肪酸が含まれています。これは、筋肉の成長や修復に必要な栄養素であり、増量期間中に重要です。
-
バランスの取れた食事: 増量期間中も、油を適切に摂取することでバランスの取れた食事を心がけることが重要です。栄養バランスを保ちながら、必要なカロリーを摂取することで、健康的な増量を行うことができます。
つまり、油はダイエットの成功において重要な要素であり、適切な量と種類を選択することが重要です。過剰な摂取は減量を妨げる可能性がありますが、適切な摂取量とバランスの取れた食事は、増量や減量の目標を達成するために役立ちます。油が太るのではなく、油以外の食品にも注意を向ける必要もあるという事です。
ここからは『油と脂』の違いをまとめていきます。
油と脂の違い
油(オイル) とは別名;不飽和脂肪酸と呼ばれる
-
油は、植物や動物から抽出される液体状の脂質です。
-
主に脂肪酸とグリセリンからになります。 脂肪酸は長鎖の炭化水素で構成されており、一般的にカルボキシル基を含みます。
-
油は通常、常温下でも液体の状態を好みますが、冷蔵庫に入れると固体になるものもあります。
-
油は栄養価が高く、エネルギー源として利用されるだけでなく、体内の脂溶性ビタミン(A、D、E、K)の吸収を助ける役割も担います。
-
代表的な油には、オリーブオイル、植物油(大豆油、サフラワーオイル、コーンオイルなど)、魚油(オメガ-3脂肪酸源)などがあります。
脂質(脂肪)は別名;飽和脂肪酸と呼ばれる
-
脂質は、身体にエネルギーを供給する主要な栄養素であり、食物中の油や脂肪から得られます。
-
脂質は主にトリグリセリド(グリセリンと3つの脂肪酸の場合)として存在し、他にもコレステロールやステロール、脂肪酸、リン脂質などの構成要素があります。
-
脂質は、飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸などの異なる種類の脂肪酸から構成されます。
-
飽和脂肪酸は通常、動物性食品や固体脂肪(例:バター、ラード)に豊富に含まれており、心血管疾患のリスクを増加させる可能性があるとされています(摂取過剰の場合)
-
一つ、不飽和脂肪酸(一価および多価)は、植物油や魚油(EPA/DHA)などの油で多く見られ、心血管保護効果があります。
-
脂質は、細胞膜の構造や機能、ホルモン合成、脳の健康など、様々な生理的機能に要注意です。
まとめ
と長々と解説しましたが、重要な部分はここではなく『あぶら』は何故個体と液体の違いがあるのかが重要なポイントとなります。
例えば、我々の体内ではどちらの比率が高いのでしょうか?
もし、脂(飽和脂肪酸)だけで細胞が構成されていた場合、冷蔵庫以下のような寒い地域に住めば、体は冷蔵庫のバターの様に固まって動かなくなってしまいます。
そうならない様に『飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸』が絶妙なバランスで組まれているのです。この絶妙なバランスが細胞膜を形成する事で
・細胞に栄養を届ける事が出来る
・活動電位が発生し筋肉を収縮させる
・様々な受容体が存在し、ホルモンや感受物質が作用出来る
等の影響を受けています。
つまり、『飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸ともにバランス良く摂取する』事が出来ていないと体に支障をきたします。
次回にこの『飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸』の違いや働き、細胞の影響や炎症反応の違い、体に良いのか悪いのか?を詳しく解説しようと思います。
次回更新まで、しばしお待ちくださいませ