呼吸の重要性;呼吸を変えて健康に

呼吸の奥深さ:身体と心の健康への重要性

呼吸は我々が日常生活で当たり前に行っている行為の一つですが、その重要性はしばしば見過ごされがちです。実際、正しい呼吸法は私たちの身体と心の健康に大きな影響を与えます。

呼吸は吐くことが重要です。息は吐かないと体の機能が低下します。

今回は呼吸が体に与える影響を解説していきましょう※参考;呼吸の制御 MSDマニュアル

そもそも呼吸とは??

呼吸を言語化する事はほとんどありません。なので呼吸とは何なのか?を考えます。

呼吸は、生物が酸素を取り入れて体内でエネルギーを生み出すために行う、酸素の吸収と二酸化炭素の排出を含む生理的なプロセスです。呼吸は、酸素を取り込んで体内の細胞の中でエネルギーの発生反応を行う際に生成される二酸化炭素を排出することで、体内の酸素と二酸化炭素のバランスを保ちます。

このプロセスは自律神経系によって制御されており、通常は意識的に制御する必要がない自動的な反射として行われます。呼吸は生命維持に不可欠であり、体内の細胞が酸素を得てエネルギーを生産し、同時に二酸化炭素を排出することで、正常な体機能を維持します。関連記事;自律神経と体調の関係息苦しいのは間違った呼吸のせい!マスク内の呼吸法と、呼吸を整えるストレッチ | @Living アットリビング

身体への影響

正しい呼吸法は、酸素の取り込みを最大限にし、体内の細胞に豊富な酸素を供給する役割を果たします。適切な酸素供給は、身体の機能を最適化し、エネルギーを生み出すのに重要です。また、深い呼吸はストレスを軽減し、自律神経を整えることが知られています。これにより、心臓の健康や免疫機能の向上につながると言われています。

心への影響

呼吸は身体だけでなく、心にも深い影響を与えます。深い呼吸はリラックスを促し、ストレスや不安を和らげる効果があります。深くゆったりとした呼吸は、自律神経を整え、心身のバランスを取る手助けをします。特に、瞑想やマインドフルネスの実践において、呼吸は重要な役割を果たします。

正しい呼吸法の実践方法

正しい呼吸法を身につけるためには、以下のポイントに注意することが大切です。

  • 深くゆっくりとした呼吸: 息をゆっくり吸ってゆっくりと吐くことで、体内に酸素を十分に取り込みます。
  • 腹式呼吸の練習: 腹部を膨らませるように吸い込み、空気をゆっくりと吐き出すことで、効果的な呼吸法を身につけることができます。
  • 定期的な呼吸法の練習: 瞑想やヨガなどの活動を通じて、定期的に呼吸法を練習することで、日常生活に取り入れやすくなります。呼吸について理解を深めよう! | corespot

腹式呼吸と胸式呼吸

腹式呼吸と胸式呼吸は、呼吸の方法や使われる筋肉が異なります。

  1. 腹式呼吸(または腹式呼吸法): 腹式呼吸は、腹部を使って行われる呼吸法です。この呼吸法では、吸気時には横隔膜が下がり、腹部が膨らんで空気を肺に取り込みます。腹式呼吸は深くゆっくりと行われることが一般的で、胸部の動きは比較的少ないです。この呼吸法はリラックスした状態やストレスを軽減するのに有効であり、通常は寝ているときや瞑想、ヨガなどで使われます。

  2. 胸式呼吸(または胸式呼吸法): 胸式呼吸は、胸部を使って行われる呼吸法です。この呼吸法では、胸部の肋骨や胸郭の動きが大きく、吸気時に肺に空気を取り込む際、胸が上下左右に膨らんでいます。ストレスや緊張時に自然と使われることが多く、急な状況での呼吸や運動時など、体を早く活性化する際に用いられます。

これらの呼吸法は、それぞれの状況や目的に応じて使い分けられることがあります。深くリラックスしたい場面では腹式呼吸が有効であり、ストレスがかかっている時や体を活性化したい場面では胸式呼吸が役立つことがあります。

とここまでが、基本的な呼吸の内容になります。

ではここからは、呼吸が『現状の体にどういった影響を与えているか』を考えていきます

ストレス社会における呼吸

今の時代、特に日本においては非常に大きなストレスを感じやすい社会です。様々な原因により体には大きな負荷がかかっていると言えるでしょう。

ではストレスを感じると呼吸にどういった影響を与えどうなるのでしょうか?

ストレスを感じた際に体はリラックスさせようと反応することが多くなり『腹式呼吸』を選択します(スポーツ等の緊張によるストレスは胸式呼吸)。腹式呼吸を行う事で体をリラックスさせストレスの緩和を促すように働きかけます。この働きはオートで行われ無意識化で行われます。

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腹式呼吸は何がダメなのか?

実際、腹式呼吸がダメではなく『意図していない腹式呼吸がよくない』という事になります。

腹式呼吸のデメリットは以下の2つが考えられます。

①肋骨周辺の筋肉を使わない事

②息を『吸いすぎる事』

この2つは体にとって大きなデメリットになります。肋骨周辺には『内・外肋間筋』『小胸筋』『斜角筋』等の呼吸を補助する筋肉が存在し、この筋肉は肋骨の動きや肩甲骨の動きにも関係があります。腹式呼吸がメインになると、肋骨の動きが少なくなり『姿勢不良』『肩甲骨の可動域低下』『首のストレートネック化』の影響を受け体全体が機能的に働かず様々な症状を引き起こす可能性があります

息を吸いすぎる事は何故よくないのか?呼吸とは字の通り『呼(吐)いてから、吸う』が基本の動きとなり、まず体内の二酸化炭素を吐き出す事を優先させます。吐かずに吸うことばかりを意識してしまうと、体の中に酸素分子が溜まっていき『息苦しさ』を感じる逆転現象が起こってしまいます。

体は酸素・二酸化炭素のバランスを保つ事で正常な状態を維持します。呼吸が多すぎる事は体にとってもデメリットとなってしまう為注意が必要です

まとめ

『腹式呼吸』『胸式呼吸』どちらが良いか?ではなく、偏りすぎる事で起こるデメリットを理解しておく事で、体に対しての不調を防げたり、姿勢を整える事が可能になります。

呼吸は人間が唯一出来る『内臓に対しての意図的なコントロール』が可能な方法です。これを機に見直してみてはいかがでしょうか?