昨今、体を鍛える事がブームになりトレーニングも身近な物になってきました、そこで体を変化させるには色々なトレーニングを行う必要がありますが、トレーニングには優先順位や種目による順番が存在します
これは効率良く全身を鍛える為には必要な基礎知識です。この順番を把握しておく事でより効率の良いトレーニング生活を送りましょう
公式noteブログにも色々な情報を記載しています。お時間あればご覧ください
アイソレート(Isolation)種目・コンパウンド(Compound)種目
トレーニングは大きく分けて2種目があります。それがアイソレートとコンパウンドです。アイソレートとコンパウンドは、トレーニングやエクササイズの文脈でよく使われる用語であり、それぞれ異なるタイプを指します。
アイソレート(Isolation):
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アイソレート種目は、特定の一つの筋肉グループ(単関節運動)をターゲットにする種目です。この種目では、その特定の筋肉が他の筋肉グループと協力する必要がありません。例えば、バイセップ・カール(Bicep Curl)やレッグ・カール(Leg Curl)などが挙げられます。
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アイソレート種目は、特定の筋肉の発達を目指す場合や、負傷した部位のリハビリに適しています。
コンパウンド(Compound):
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コンパウンド種目は、複数の関節と複数の筋肉グループ(多関節運動)を同時に動かす種目です。この種目では、複数の筋肉グループが協力して動きます。例えば、デッドリフト(Deadlift)やスクワット(Squat)などがあります。
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コンパウンド種目は、全身の筋力や機能を向上させるのに効果的であり、時間効率が良く、多くの筋肉を一度にトレーニングできるという利点があります。
このように、『アイソレート種目は特定の筋肉を集中的に鍛える』のに対し、『コンパウンド種目は複数の筋肉グループを同時に動かし、全身のバランスの向上や機能性の向上』に寄与します。トレーニングプログラムを設計する際には、これらの種目をバランスよく組み合わせることが重要です。以下では、主なトレーニングの種目を解説します
1. スクワット(コンパウンド種目):
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複数の筋肉グループを同時に動かす効果的な下半身のエクササイズ。
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セットごとに重量を増減させるピラミッドセットが適している。
2. バイセップ・カール(アイソレート種目):
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上腕二頭筋を集中的に鍛えるエクササイズ。
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レストポーズを使用して、セット中に筋肉に十分な休息を与える
3. ベンチプレス(コンパウンド種目):
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胸筋、三頭筋、肩など複数の筋肉を同時に鍛える重要なエクササイズ。
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マルチセットを行い、3〜5セットを行う。
4. レッグ・エクステンション(アイソレート種目):
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大腿四頭筋を集中的に鍛えるエクササイズ。
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ドロップセットを使用して、最後のセットで筋肉を徹底的に疲労させる。
5. デッドリフト(コンパウンド種目):
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背中、腰、ハムストリングなど全身の筋肉を効果的に鍛える。
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ストレートセットを使用し、各セットで同じ重量を維持する。
6. レッグ・プレス(コンパウンド種目):
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大腿四頭筋、ハムストリング、臀部を効果的に鍛える。
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ピラミッドセットを行い、セットごとに重量を増減させる。
7. プルアップ(コンパウンド種目):
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背中、二頭筋、上腕二頭筋などを鍛える優れた種目。
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マルチセットを行い、セット間に十分な休息を取る。
8. ダンベル・フライ(アイソレート種目):
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胸筋の外側を重点的に鍛える。
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スーパーセットを行い、フライとプッシュアップを交互に行う。
上記の内容は一つの例として挙げています。組み合わせは沢山ありますが、基本的には『コンパウンド種目』から行う事を推奨されています。
コンパウンド種目(スクワット)⇒アイソレート種目(レッグエクステンション)等です
まずは大きい可動域で動かす事で筋肉にバランス良く刺激を与え、続いてアイソレート種目で筋肉が疲労するまで刺激を与える事で効率良く筋肉の成長が可能になります
次は『セット法』について見ていきましょう
トレーニングのセット法;シングルセットとマルチセット
トレーニングのセット法は大きく2つに分かれます。それが『シングルセット』と『マルチセット』です。有名なジャイアントセットはマルチセットに分類される方法です。この違いをしっかり認識し、それぞれの特徴を考えていきましょう
シングルセット;
この方法では、1つのエクササイズにつき1つの種目のみを実行します。つまり、各エクササイズを終了まで行い、その後別のエクササイズに移ります。
シングルセット法の特徴や利点は次のとおりです:
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効率性: 1つの種目だけを行うため、時間を節約できます。トレーニング時間が限られている人や、短時間で効果的なトレーニングを行いたい人にとって有益です。
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初心者向け: 初心者にとっては、1つのセットで十分な刺激を与えることができます。彼らの筋肉や体力がまだ発達していない場合、複数のセットを行うよりもシングルセット法が適している場合があります。
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多様性: シングルセット法は、トレーニングの多様性を取り入れるのにも適しています。異なるエクササイズを組み合わせ、全身のさまざまな筋群を効果的に刺激することができます。
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トレーニングプログラムの柔軟性: この方法は、トレーニングプログラムに柔軟性をもたらします。特定の日には複数のセットを行うことも可能ですが、時間が制約されている場合や、トレーニングの強度を調整したい場合に、1種目だけを限界まで行うこともできます。
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筋力や筋持久力の向上: 十分な刺激を与えれば、シングルセット法でも筋力や筋持久力を向上させることができます。特に初心者や、定期的な変化を求める人にとっては有効です。
マルチセット;
この方法では、1つのエクササイズに対して複数の種目を行います。通常、各種目間の休憩はとらずに、複数種目が終了して1セットとしてカウントします。
マルチセット法の特徴や利点は以下の通りです:
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筋肥大: マルチセット法は、特に筋肉の成長や筋肥大を促進するのに効果的です。複数のセットを通じて、同じ筋肉を繰り返し刺激することで、筋肉の成長を促進します。
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筋持久力の向上: 複数のセットを行うことで、筋持久力が向上します。筋肉が疲労している状態で継続的にトレーニングを行うことで、筋持久力が向上し、より長い時間、より高い強度で活動できるようになります。
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重量の増加: マルチセット法は、より重い重量を扱うことができるようになるのに役立ちます。最初のセットで比較的軽い重量でウォームアップを行い、後のセットではより重い重量を使ってトレーニングを行うことで、筋力を向上させることができます。
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トレーニングのバリエーション: マルチセット法は、トレーニングのバリエーションを導入するのに便利です。異なるセットごとに重量や回数、休憩時間を変えることで、トレーニングの効果を最大限に引き出すことができます。
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トレーニングのモチベーションアップ: マルチセット法は、トレーニングへのモチベーションを高めることができます。より多くのセットを行うことで、より高いトレーニングの強度を実現し、パフォーマンスを向上させることができます。
ただし、マルチセット法はトレーニングの効果を高める一方で、時間を多く必要とする、疲労を蓄積しやすい、初心者にとっては負担が大きいなどのデメリットもあります。トレーニングの目標や個々の体力レベルに合わせて、適切なセット数や重量、休憩時間を調整することが重要です。
シングルセット・マルチセットの細分化
ここからは代表的なセット法をシングルセット・マルチセットに分けていきましょう
シングルセットに含まれるセット法;
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ストレートセット法;同じ重量ですべてのセットを行う方法
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レストポーズ法;セットの途中で限界がきた時点で、その場で数十秒間休息(レストポーズ)をとり、再びセットを継続するトレーニング方法
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ドロップセット法;セットごとに重量を減らしていき、最後のセットでは軽い重量でリピートを行う方法
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アセンディング法;セットごとに重量を増やしていく方法
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ディセンディング法;セットごとに重量を減らしていく方法
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ピラミッドセット法;セットごとに重量を増減させながら行う方法
マルチセットに含まれるセット法;
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スーパーセット法;2種目のターゲット筋を2つ以上の異なるトレーニングを連続して行う方法
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コンパウンドセット;同じターゲット筋を異なる2種目のトレーニングで行う方法
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トライセット法;同じターゲット筋を異なる3種目のトレーニングで行う方法
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ジャイアントセット法;同じターゲット筋を異なる4種目のトレーニングで行う方法
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サーキットセット法;8種目以上のトレーニングを組み合わせて行うトレーニング方法
事前疲労法と事後疲労法
トレーニングの事前疲労法(Pre-Fatigue)と事後疲労法(Post-Fatigue)は、それぞれトレーニングセッションにおける筋力や筋持久力の向上を促進するために使用される戦略です。以下に、それぞれの手法のメリットとデメリットを解説します。
事前疲労法のメリットとデメリット:
メリット:
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特定の筋群のアクティベーション: 事前疲労法は、特定の筋群を事前にk軽度に疲労させることによって、その後のトレーニングでその筋群をより効果的に活性化することができます。これにより、より多くの筋繊維を刺激し、成長を促進します。【例;ベンチプレス前の棘下筋エクササイズを行い、肩関節の安定性を高める】
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課題の難易度を調整: 事前疲労法は、トレーニングセッションの難易度を調整するための有効な方法です。事前に特定の筋群を疲労させることで、通常よりも軽い負荷でトレーニングを始めることができますが、それでも同じ効果を得ることができます。【例;スクワット前にレッグプレスを行う事で、より大腿四頭筋に刺激を与える】
デメリット:
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技術の低下: 事前疲労法は、技術的な能力に影響を与える可能性があります。事前に筋肉を疲労させることで、フォームやテクニックが悪化する可能性があります。これは、ケガのリスクを高めたり技術練習の効率低下に陥る可能性があります。
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パフォーマンスの低下: 事前疲労法は、メインのトレーニングでのパフォーマンスを低下させる可能性があります。例えば、メインをベンチプレスとした際に、肩周辺のトレーニングを先にしてしまうと疲労が高まり、体が正常なパフォーマンスを維持するのが難しくなります。
事後疲労法のメリットとデメリット:
メリット:
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追加の刺激: 事後疲労法は、トレーニングセッションの最後に追加の刺激を与えます。すでに疲労している状態で追加のトレーニングを行うことで、より多くの筋繊維を刺激し、成長を促進することができます。
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持久力の向上: 事後疲労法は、筋持久力を向上させるのに役立ちます。最初のトレーニングでの疲労が高まった後に、持久力をテストするトレーニングを行うことで、持久力が向上する可能性があります。
デメリット:
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ケガのリスク: 事後疲労法は、ケガのリスクを増加させる可能性があります。既に疲労している状態で追加のトレーニングを行うことで、フォームやテクニックが悪化し、ケガのリスクが高まる可能性があります。
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パフォーマンスの低下: 事後疲労法は、最後の演習でのパフォーマンスを低下させる可能性があります。既に疲労している状態での作業は、パフォーマンスに悪影響を与える可能性があります。
要するに、事前疲労法と事後疲労法は、トレーニングの効果を最大化するための有効な戦略ですが、それぞれのメリットとデメリットを理解して、個々のトレーニング目標や個人の能力レベルに合わせて使用することが重要です。